コイルに交流電流を流すことによってできる磁界内に、調査対象物を配置することにより調査を行います。鉄筋は軟鋼材で電磁誘導法調査が可能です。 国土交通省仕様の新設橋梁では、ボックスカルバートや橋脚上部工のかぶり厚測定で、電磁誘導法が指定されています。
施工例
コンクリート内部の配筋およびかぶり厚測定
国土交通省仕様の新設橋梁では、ボックスカルバートや橋脚上部エのかぶり厚さ測定で、電磁誘導法が指定されています。
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鉄筋探査とマークチェック
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調査対象壁へのマーキング
コンクリート内部の鉄筋径測定
探査箇所に方眼紙(600×600mm)を貼り、縦・横 格子状に探査を行なうと鉄筋位置が一目瞭然の探査結果が取得でき、かぶり厚の測定と鉄筋径の推定も可能です。
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貼付した方眼紙に沿っての走査
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鉄筋位置の画像イメージ
非破壊試験によるコンクリート構造物中の配筋状態およびかぶり厚測定要領
2018年10月に国土交通省大臣官房技術調査課がまとめた「非破壊試験によるコンクリート構造物中の配筋状態及びかぶり測定要領」では、ボックスカルバートや橋脚上部エのかぶり厚さ測定で、電磁誘導法の試験が標準とされています。
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コンクリート橋脚部のかぶり厚策定
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ボックスカルバートの測定位置
動画
資格
当社では、いち早く日本非破壊検査工業会認証の「コンクリート構造物の配筋探査技術者」の資格者を養成し、報告書が必要な現場には、認証を受けた有資格者が出向き業務を行います。
原理
電磁誘導法による鉄筋の調査とは 電磁誘導法は探査機のコイルに交流電流を流すことでできる磁界内に、 鉄筋が近づくことによって鉄筋にも磁界が発生し電流が流れます。その鉄筋側に発生した磁界を検出し鉄筋位置を探査します。
図:電磁波誘導法による磁界発生のイメージ
特長
- 比較的かぶり厚の浅い場合(80mm以下)の探査に有効
- 鉄筋位置(配筋)とかぶり厚の測定が同時にでき、コンクリート表面や内部のジャンカや水分量の影響を受ないので深さ(かぶり)方向に誤差のない正確な探査が可能
- 鉄筋密度の多い柱や梁の測定では、かぶりに誤差が発生
- コンクリートブロックの配筋調査に最適
用途
- コンクリートかぶり厚チェック
- 改修工事
- 耐震補強工事
対象物
- 鉄筋の腐食防止に必要なコンクリートかぶり厚の探査、かぶり厚測定
- 鉄筋干渉を避けるため、工事仕様にしたがって着工前調査
- 作業箇所を探査して、その場で穿孔・切断の位置決定が可能