ワイヤーソー工法
コンクリート構造物にダイヤモンドワイヤーを環状に巻付け、一定の張力をかけながら高速走行によって切断する工法です。 ワイヤーを通すことができれば、複雑な形状物や大断面の切断・狭い場所・高所など対象物の制限なく切断ができます。
施工例
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杭頭切断
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基礎切断
コンクリート壁の切断
システム構成
特長
- ワイヤーは柔軟性に優れ、切断対象物に巻き付けて切断するので、縦・横・斜めなど自在な切断が可能
- 大型コンクリート構造物から曲面状の物まで切断対象物の形状制限がない
- 環境負荷対策が必要なコンクリート構造物の解体・改修工事や建物耐震補強工事にも活用
- 切断物は凹凸が無く、安全に効率良く撤去が可能
- 切削汚水対策が必要な場合は切削汚水を減量できる乾式切断・泡切断などの工法があり
- 切断性能を最大限に発揮するため、送り張力を簡単に調節が可能
- 遠方操作のコントロールボックスから操作が可能
用途
- 構造物の構造改修ができ、あらゆる種類のほぼすべての形態の開口部の切断が可能
- 重い鉄筋コンクリートから厚い石材まで切断が可能
- 構造成分(橋・煙突・基礎)の技術的解体
- 騒音に敏感な場所での切断
- 石材切出し用や岩盤工事
対象物
- 鉄筋コンクリート構造物
- 転石
- 岩盤など
動画
コンクリート梁の切断・吊り撤去
コンクリート構造物の切断手順
湿式工法と乾式工法
湿式工法は、冷却効果が高く粉塵も少なくすみ作業時間の短縮になりますが、多くの水を使用し切削泥水が発生するため、現場の養生・多量の水の確保・切削泥水の処理が必要となります。そのため、建物や機材が隣接する場所や排水設備がない場所での作業には適していません。
一方乾式工法では、切削泥水が発生しないため、現場の養生や切削泥水の処理が不要です。低騒音で水漏れなどの心配がないため、オフィスビルなどの1階では営業活動、2階では切断工事といったことが可能になります。集塵機に回収した切断粉は、土のう袋などへ直接収集するため、後処理が簡単にできます。
乾式ワイヤーソー工法
従来のワイヤーソー機器に乾式専用のダイヤモンドワイヤーを取付けて使用します。切断時に切断粉を同時吸引回収して粉塵を最小限に抑制しながら施工が可能です。給排水の設置が困難なコンクリート構造物撤去現場や改修工事などで精密機器やコンピュータ機器が隣接し、絶対に漏水が許されない現場の撤去工事に適しています。
施工例
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乾式ワイヤーソーによる杭頭切断
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切断と同時に切断粉を吸引回収
吸引した切断粉は大型集塵機で回収
特長
- 切削汚水が発生しない環境にやさしい工法
- 湿式タイプと比較しても従来機器をそのまま使用し、低振動・低騒音は変わりない
- 回収した切断粉はコンパクトに廃棄できるので、産業廃棄物の軽減に貢献
- 後処理の中間処理が不必要で、直接産業廃棄物として処理が可能なので手間も少なくコスト削減に寄与
- 給水設備の確保や切削汚水対策が不要
用途
- 都市部などの人口密集地での解体・撤去工事
- 学校・病院・マンションなど居ながら営業中の耐震補修工事
- 構造成分(橋・煙突・基礎)の技術的解体
- 騒音に敏感な場所での切断
- 石材切出し用や岩盤工事
乾式と湿式との廃棄物処理の違い
後処理が必要なくそのまま産業廃棄物として処理が可能
従来(湿式)のワイヤーソー機器に乾式専用のダイヤモンドワイヤーを取付けて使用します。切断粉を同時吸引回収して粉塵を最小限に抑制しながら施工が可能です。給排水の設置が困難なコンクリート構造物撤去現場や改修工事などで精密機器やコンピュータ機器が隣接し、絶対に漏水が許されない現場の撤去工事に最適です。
乾式ワイヤーソー工法のシステム構成
ワイヤーソーマシンに乾式専用ダイヤモンドワイヤーを使用して切断する工法
冷却水を使用せずに切断を行いますので廃水汚染による環境問題の心配がありません。切断粉は切断と同時に大型集塵機で効率的に吸引回収し、粉塵を最小限に抑制しながら施工するので、低振動・低騒音・低粉塵の極めて公害リスクの低い作業環境を実現します。
動画
乾式ワイヤーソーによるコンクリート煙突切断とクレーン吊り撤去
乾式ワイヤーソーによる杭頭切断撤去