コンクリート構造物の維持管理
現状におけるコンクリートの劣化度を調査して今後の劣化進行予測に基づき、適切な維持管理を定期的に行う必要があります。
劣化度調査
劣化原因に塩害・アルカリ骨材反応(ASR)・中性化・凍害・疲労・化学的浸食・すりへりなどがあり、まず劣化状態の確認や供試体採取による物性試験などを行い、劣化の原因を知る必要があります。
環境や様々な要因を踏まえて検討し補強・補修工法を選定しないと、さらに劣化が進行して効果が早期に失われることになります。
調査項目
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ひび割れ調査
(目視調査)表面のひび割れや剥離、退色などを確認
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欠損・剥離調査
(打診・打音調査)テストハンマーで打診音の違いを確認
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配筋および鉄筋かぶり厚調査
原設計図書と現状の整合性を、非破壊検査による調査確認
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鉄筋腐食調査
原設計図書と現状の整合性を、非破壊検査による調査確認
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コンクリート強度試験
採取したテストピースを圧縮強度試験にてコンクリート強度を測定
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コンクリート中性化試験
テストピースにフェノールフタレイン液を吹付けて中性化深度を測定
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コンクリート塩化物
含有量試験コンクリート中の塩化物イオン濃度測定を行い鉄筋の中性化腐食進行度合いを測定
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付着力・接着力試験
下地との密着の度合いがどの程度保全されているかを調査