ウォータージェット工事
ウォータージェット工事は、最大約245MPaの超高圧水を利用して、コンクリート構造物を無振動で、鉄筋の損傷なく破壊・粉砕・除去ができる工法です。ウォータージェット工法では大きく分けて次の4つの工法があります。「洗浄」「剥離」「斫り」「切断」といった工法を圧力と水量の調整によって可能となります。弊社では、主に劣化・老朽化したコンクリート構造物の補修・補強工事に採用しています。
施工例
高速道路・トンネル・橋脚・建築物などのコンクリート構造物の補修・補強工事
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橋脚部の表面下処理(目粗処理)
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回収型機器での表面下処理
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上部処理完了部と下部未処理部
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斫り作業前のコンクリート部
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ガンタイプによる斫り
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対象部のみを集中的に破砕・除去
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斫り作業の完了
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鉄筋の損傷もなく鉄筋周りも除去
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グラウト材で形成し補修完了
特長
- 低振動でコンクリートのみの斫りができるため、既設鉄筋にダメージを与えることなく破壊・粉砕・除去が可能
- 適切な圧力や流量を調整できるので、対象部のみを集中的に破壊・粉砕・除去が可能
- 圧縮した水を局所的に噴射することで、最小のエネルギーで作業効率の向上に貢献
- 粉塵の発生を抑制し、高熱や火花などの火器を使用しない、地球環境にも極めて優しい工法
用途
- コンクリート構造物の劣化部分(ひび割れ・浮き・脆弱部)の斫りならびにコンクリート塩化物イオンや塩害にあった劣化要因の除去
- 老朽化したコンクリート部の部分除去
- 劣化コンクリート補修工事やコンクリート剥落防止工事
- 高速道路・橋脚・トンネルなど土木捕関連の補修・補強工事
- コンクリート構造物表面の目粗処理
従来工法とウォータージェット工法の比較
ウォータージェット工法の基本機器構成(車両構成)
超高圧水を発生させる「高圧ポンプ車」や特殊な吸引能力を発揮する「バキューム車」など、様々な専用車両を用います。
※上記図は一般的な機器構成(車両構成)です。 現場により構成は変動いたします。
ウォータージェット工法で発生する濁水処理の流れ
ウォータージェット工法では、一般的に大量の水道水を使用し、ポンプで超高圧に加圧して対象物を削ります。その際、金属やコンクリート片、施工対象の劣化によるアルカリ性を含む濁水に変化する可能性があり、そのままの状態で排水すれば、環境汚染に繋がりかねません。施工において中和処理が必要とされた場合には、下図要領で濁水処理を行っています。
ウォータージェット工法による「アスベスト」除去工事
アスベストを含んだ仕上塗材を除去するために、ハンドアクアブラスト(回収型)と呼ばれる機械を使用します。 アスベストの剥離と同時に吸引するため飛散を防ぎます。これによりアスベストの飛散防止対策の設置や撤去作業などの省力化に貢献し、また撤去周辺の環境も損なうことはありません。